的中率、回収率の高さを謳う欺瞞
探訪 「知らない世界」
                   何年か前のことになりますが、常滑競艇場の専属の予想屋さん(女性の方)が、ある日、7レースから12レースまで4点選択ですべて的中させたということがある競艇雑誌で話題になりました。

 これは確かにすごいことなのです。しかしその通りに買った人が儲かったかといえば答えはおそらく
でしょう。

 マイナスになることはこの場合ないでしょうが、大騒ぎするほどの利益にはならないでしょう。
 理由は、この予想屋さんは当たる確率の高い組番を2連単で選ぶということとそれが4点ということににあります。

 よほど配分をうまくしないと儲かりません。
 暇な時にでも考えてみてください。

 このパズルなかなかおもしろいですよ。
HOME

目録へ戻る

基本
背信的いい話の山
予想屋さんの怪
的中率と回収率の欺瞞
学習方法
オッズの読み方の基本
The Game
1番目の数字の選択
2番目の数字の選択
3番目の数字の選択
こうすれば必ず失敗する法則
撤退の技術

 結論を先にしましょう。

 購入金額の何倍の配当を何回までに
必ず中てることができるか。
 これがわからない限り作戦は立ちません。

 勝つための必要十分条件はこれです。

 確率の高い組番を3点も4点も買うことはこのことと相容れません。

 ちょっと怪しげな予想屋さんの謳い文句でよく見受けるのものに
 「驚異の的中率○○%」というのがあります。

 50%なら2回に1回はあたる、それなら儲かるとつい思ってしまいます。
 しかし、そううまくはいきません。5回連続で外れて、その後5回的中し続けるとその時も50%の的中率となります。的中率が50%だろうが70%であろうが同じことです。
この理屈では購入金額の何倍の配当を何回までに必ず中てることができるかという命題に全く答えられないのです。 

 そのうえ悪いことに5回続けて外れることは珍しくありませんが、5回続けてあてることなど至難の業です。さっきの話で、6回連続当たれば雑誌に載るぐらいですから。買い点数を多くすれば話は別ですが、それでは利益が出ません。
 

 つまり高い的中率は勝つこととは関係がありません。
 大数を少しかじればすぐにわかることです。実際やればもっとよく分かります。
 同じようなことは回収率にも言うことができます。 

 100円が2倍の200円になったから回収率は200%。もしこのとき
10000円買っていれば20000円になってます。
 これもよく見聞きする理屈です。

 理屈はそうかも知れませんが、実際にやるとなれば100円買うことと
10000円買うことでは天と地ほどのちがいがあるのです。

 同じ土俵で仕事をして人の100倍の収入を得ようとすれば、不可能に近いほど難しい何かがあるはずです。シミュレーションしてみれば分かります。

 
回収率の議論は100円玉で遊ぶ人にしか通用しない話です。

 言葉のトリックに惑わされてはいけません。

簡単な例で説明します。
回数 購入
金額
金額
累計
的中
配当
利益 的中したときの配当が購入金額の4倍になる買い方の場合を例に取ってみましょう。2連単であれば一番人気の1点買いが分かりやすい例です。このとき利益目標を20000円としたときの必要となる資金額です。

この場合5回やれば
必ず1回はあたるのであれば必要な資金は64700円です。

それが10回に
必ず1回であれば
337400円です。

5回はおろか10回に1回も当たらないことは
それほど珍しいことではありません。

的中率や回収率の問題ではないのです。
1 6700 6700 26800 20100
2 9000 15700 36000 20300
3 11900 27600 47600 20000
4 15900 43500 63600 20100
5 21200 64700 84800 20100
6 28300 93000 113200 20200
7 37700 130700 150800 20100
8 50300 181000 201200 20200
9 67000 248000 268000 20000
10 89400 337400 357600 20200